中二病FT Ende Kreuz(エンデ・クラウズ)聖地暗転33






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最後のページまで読み進めたとき、少年少女たちの目からは自然と涙があふれ出し、すすり泣きの声が漏れていた。
この歴史書に書かれていることが真実である証拠は、すでに彼らが目にしたとおりだった。
神聖王国は悪魔の帝国ではなかった。
自分たちと全く同じ人間が平凡な生活を営んでいる、ごく普通の王国。
そしてアスバーンの騎士と葬送の聖女――正式にはアスバーンの聖女と呼ばれている――は、彼らを守っていただけだった。
涙とともに、後悔と自責の念が際限なく心からあふれ出て止まらなかった。
ヨナスが仲間らに目を向けると、同じように涙を流していた。
隣のミアも、向かいに座っているパウルとフィンも、みんな。
「……ぼくたちは……とんでもないことを……」
「ぼくたちは、自分たちで、人間たちの希望を……」
「私たちは……騙されていた……」
「その通りだよ。君たちは騙されていた」
そこに優しく声をかけてきたのは、エミールだった。
「君たちはオスビートに与する者たちに騙されて、ここヴァイラインを襲撃した。そうなんだね?」
「……はい。ご存じだったのですね」
ヨナスは悲しげにうなだれながら答えた。
「うん」
エミールはうなずいた。

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